爪楊枝を使うと歯ぐきに影響はある?

A.使い方によっては、歯肉退縮を引き起こすことがあります。

歯を綺麗に保つためには、毎日のブラッシングが欠かせません。
歯ブラシの他に、補助道具のフロスや歯間ブラシを活用されている方もいるかもしれません。
実は、歯ブラシグッズは誤った使い方をすると、歯周病に影響する可能性があります。

今回は歯肉退縮についてご紹介します。

1.歯肉退縮とは
2.歯肉退縮の原因

1.歯肉退縮とは

歯肉退縮とは、歯ぐきのボリュームが減ること、または歯の周りを支える組織がなくなることにより、見た目上歯ぐきが少なく見え、歯の根が露出して見えたり、歯と歯の隙間が目立ったりする状態のことを指します。

2.歯肉退縮の原因

歯肉退縮の原意は、主に下記の7つです。

①加齢

加齢によって身体が衰えるように、歯ぐきも加齢と共に衰えます。
お口の中を健康に保つことや、全身を健康に保つことで、加齢による歯肉退縮を遅らせることが重要です。

②歯周病

歯周病によるもの歯周病により炎症が生じ、歯ぐきやあごの骨の破壊が生じます。
日本人の多くは歯周病であると言われているので、適切な予防を行うことが重要です。

③歯みがきの仕方に問題がある

歯みがきは必要ですが、必要以上に強い力でブラッシングをしてしまうと、歯ぐきにダメージが加わり、歯ぐきの退縮を進めてしまいます。

この影響により、20代や30代の若い時期から歯肉退縮が見られる方もいるので、注意が必要です。

タイトルにもある爪楊枝ですが、爪楊枝は歯と歯の間に詰まった食べかす(食渣)を除去するには効果的です。

ですが、誤った力で使用すると歯ぐきの表面を傷つける可能性があります。
歯ぐきの表面が傷つくと血液の供給が十分にされなくなり歯ぐきの再生がされなくなるため、歯肉退縮が起こります。

④噛み合わせ

歯の噛み合わせの悪さや、本来歯にかかる力が別の方向にかかることで、歯や歯ぐきへの負担がかかります。
その結果、歯ぐきの退縮につながる可能性があります。

⑤矯正の影響

歯科矯正の影響矯正で歯を移動し、今まで密に存在していた歯が並ぶことにより、歯と歯の間に密に存在していた歯ぐきが、歯と歯の間に適切にならびます。その結果、矯正前よりも歯ぐきが下がったように感じられることがあります。
それ以外にも不適切に歯や歯ぐきに力がかかることにより、歯肉退縮が起きる場合があります。

⑥歯ぎしりなどの習慣

歯ぎしりなどの強い嚙み締めの習慣は、歯や歯周組織に炎症をもたらすことがあります。
夜寝ている間に無自覚に歯ぎしりや食いしばりを行っていることもあります。

⑦喫煙

歯ぐきへの血流や栄養が不足する、歯ぐきの炎症、歯ブラシなどの歯肉へのダメージにより、歯肉の退縮を起こします。
喫煙による一酸化炭素やニコチンによる影響で歯肉への血流が減少します。その結果必要な酸素や栄養の供給が行われないため、歯ぐきの退縮につながります。

歯ぐきを健康に保つには、正しい知識を持って毎日のブラッシングを行いましょう。

また定期的に歯科医院に検診の受診をすることで歯ぐきの状態をチェックしてもらうことも大切です。気になることがあればいつでもお気軽にご相談ください。

栗林歯科医院 歯科医師 監修

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