歯周病による抜歯の回避!歯を残すための治療って?

今回は、歯周病が進行し、抜歯しなければいけない状況を回避する方法をご紹介します。

1.歯周病で骨がなくなった場合の治療法
2.歯周病が進行するメカニズム
3.歯周外科治療・歯周再生療法とは
4.歯周組織が回復するまで

1.歯周病で骨がなくなった場合の治療法

歯周病で歯の周りの骨がなくなってしまった場合は、「歯周組織再生療法」という治療を行います。
「歯周外科治療」という言葉を聞いたことがある方もいらっしゃると思いますが、「歯周治療」と言うだけあって、歯周病の患者様に対して行います。

2.歯周病が進行するメカニズム

歯周病は歯ぐきの病気だと思われがちですが、実際は、お口の中のバイ菌が原因で炎症が起こり、歯ぐきの下にある、歯の周りの骨が破壊される病気のことを歯周病と言います。
日々のケアでバイ菌の除去が不十分だと歯周病は進行し、骨が溶けていきます。

1)歯周ポケットを作る

歯周病の原因となるバイ菌が歯と歯ぐきの間で増殖すると、歯周ポケットという隙間を作っていきます。

2)骨が溶かされる

歯周ポケットから侵入したバイ菌が、歯を支える骨(歯槽骨)まで進むと、自分の免疫反応(白血球)がバイ菌を排除する働きで、歯を支える骨を溶かしてしまいます(吸収されてしまう)。

3)歯を支えきれなくなり、歯が抜ける

歯周病が進行して歯の周辺の骨(歯槽骨)がなくなると、だんだん歯を支えきれなくなり、歯がグラグラしてきます。
最終的に歯が抜けてしまったり、口臭・歯並びの変化などが起こります。

3.歯周外科治療・歯周再生療法とは

歯周再生療法とは、歯周病により失われた、歯周組織(あごの骨・歯ぐき・歯の靭帯)の再生を促す治療です。
歯周病によって失われた骨と歯ぐきの間に、歯周組織再生材を使用し、組織の再生を試みます。

歯周病の進行が軽度(歯ぐきの一部に炎症があるなど)の場合は、歯科衛生士による歯みがき指導・歯周ポケット内のバイ菌を除去(クリーニング)という基本治療で歯周病の進行を止められます。

しかし、歯周病の進行が中度〜重度の場合は、普段のお掃除でのバイ菌の除去が難しくなり、さらに歯周病が悪化してしまうことがあります。
そのため、歯周ポケットの深さを減少させる、歯周外科(フラップ手術)手術を行います。
歯周外科治療とは、このようなお掃除が困難になった歯周組織のバイ菌を取り除くことと、お口のお掃除をしやすくする目的として行う外科治療のことを言います。

歯周外科手術では歯ぐきを切り、歯や骨がよく見える状態でバイ菌(バイオフィルム)の除去が行われますが、この際に歯周組織を再生させる材料を併用・応用することで、失われた歯周組織の再生を促す処置が、歯周再生療法です。
歯周組織再生療法は、人工膜・薬剤・人工骨を組み合わせて入れることで、骨の再生を促します。(保険適用外)

歯周再生療法を行うと以下のメリットがあります。

1)歯周ポケットが改善される
2)歯を支える骨(歯槽骨)が再生され、歯がグラつくのを改善できる

歯周再生療法を行ったあと、3ヶ月間ぐらい待つと歯周組織が再生してきます。
ただし、施術を行った際に、治療の効果が期待できる状態(適応症)が限られているため、術前にしっかりとした診査診断が必要となります。

歯周病が気になっている方は、お気軽に栗林歯科医院にご相談ください。

栗林歯科医院 歯科医師 監修

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