小児矯正について その2

前回の小児矯正についての記事はこちらから

小児矯正について その1

④小児矯正の装置の説明

治療開始時期は一般的に7~10歳ころです。
受け口の場合は6歳前後から始める場合もあります。
小児矯正の装置は大きくわけて2つあります。

(1)トレーナー

主に出っ歯を治す矯正装置です。
成人矯正で行うワイヤーのものとは異なり、ご自身で取外しができます。
舌や唇が直接歯に触れないために押し出す力が排除され、就寝2時間前から就寝中に装着することで理想的な歯並びに誘引します。

(2)ムーシールド

開咬、受け口を治す矯正装置です。
トレーナーと同様、取外し可能な装置で、使用方法も同じです。
上顎の成長を促し、下顎の成長を抑制できることが特徴です。
特に低年齢から治療を開始する事で、より大きな効果を得る事ができます。
身体への負担が少なく、将来的に外科的な手術の必要性を低くすることができます。

⑤小児矯正から成人矯正への以降

約11歳頃に小児矯正から成人矯正へ以降をしていきます。
約6歳で生えてくる六歳臼歯(第1大臼歯)の歯根の成長が安定した頃に始めます。
小児矯正では歯の1本ずつの向きを変えるわけではなく、歯を並べるスペースを作るために顎の成長を促すことや、
骨格的な顎の位置関係を治すための矯正なので、歯の1本ずつの位置や向きは成人矯正で治していきます。

そのため、基本的に小児矯正をした後は成人矯正に移行していく流れとなります。
結局、成人矯正へ移行をするならば小児矯正が必要なのかと思われる方もいらっしゃると思いますが、
早めの治療を行うことで、成人矯正時の負担を減らす事ができるので、早めの治療をお勧めします。

⑥ムーシールドの症例提示

受け口のお子様でムーシールドを使用した症例をご紹介致します。
7歳から3年間使用し、受け口が治っているのが分かりますでしょうか。
理想的な噛み合わせは上の前歯が下の前歯を3分の1程度覆っているものになります。
矯正をする前は上の前歯が下の前歯より後ろに位置していました。
しかし、小児矯正後は上の前歯が下の前歯を乗り越え、理想的な位置に移動しています。
受け口を治すのはとても難しく、早めの治療が必要です。なぜなら、上顎の成長より下顎の成長の方が長く続くため、矯正をしない限りどんどん悪化してしまうからです。
将来、外科的な手術の必要性を低くするためにも、早めの治療をしていきましょう。

栗林歯科医院 歯科医師 監修

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