お子さんの歯で、特徴的な形をしていたら、経過観察が必要な場合があります。今回は2種類の特徴的な形をご紹介します。
1.歯に突起物がある(異常結節)
2.結合した歯がある(癒合歯)
1.歯に突起物がある(異常結節)
歯に突起物ができる場合があります。
生える場所によって名前が変わります。
1)基底結節前歯と隣の歯の内側にできる突起(結節)です。
2)カラベリー結節上の歯の、前歯から数えて6・7番目の大臼歯の内側にできる突起(結節)です。異常結節の中では、比較的多く見られます。
3)中心結節前歯から数えて、4〜7番目の歯の中央にできる突起(結節)です。小臼歯・大臼歯の中でも特に、下の歯の4・5番目の歯に高い頻度で見られます。この突起は、他の突起と異なり、中に神経組織が入り込んでいることが多いため、この突起が折れてしまった場合は痛みを伴い、神経の処置が必要になる場合があります。
この異常結節は、特にむし歯になるリスクが高いため、予防の処置が必要です。中でも、中心結節は特に折れてしまいやすいため、予防処置と、補強のために、この歯が生えた段階で、歯医者さんでシーラント処置を行うことをおすすめします。
2.結合した歯がある(癒合歯)
癒合歯とは、2つ以上の歯が結合した歯のことです。この歯がよく生える箇所は上下の前歯で、発症する確率は乳歯で1〜5%、永久歯では0.2〜0.3%とされています。
乳歯が癒合歯の場合は、その後の永久歯が40〜50%の確率で、先天欠如となり、生えてこないことがあります。
癒合歯の問題は、見た目的にもそうですが、歯の形状が特殊なので、歯みがきが難しく、むし歯・歯周病になってしまう可能性が高いという問題もあります。癒合歯は、場合によっては形の修正や、歯並びの治療が必要となります。
歯の形が他と違うかも?と思ったら、お気軽に当院にご相談くださいね!
栗林歯科医院 歯科医師 監修