親が知っておくべき子どもの歯科知識5選!

カテゴリー:Blog , みんなが知りたい“歯”のはなし 投稿者: 高山 千穂

こんにちは。

本日は保護者の方がぜひ知っていて頂きたい、子供の歯科知識についてお話ししていきます。

今までのブログと重複するところもございますが、大事なお話なので、またぜひ読んでいただければと思います!

 

⒈お口ポカンは超危険!?口呼吸が引き起こす問題3点

 

お口ぽかんとはその名の通り、お口が長時間開いてしまっていることを言います。

臨床的には「口唇閉鎖不全症」として定義されています。

よく保護者の方から、子供がいつも口を開けているというお話を伺います。では、見た目以外にお口ぽかんをそのまま放置しているとどういう危険があるでしょうか?

 

①    出っ歯になる

②    重度な虫歯や、重度の歯周病を引き起こす

③    慢性的なアレルギー性鼻炎や口蓋扁桃肥大を引き起こす

 

 

お口ぽかんの口呼吸をする子供は、早い段階で唇を閉じる習慣を獲得する必要があります。

口呼吸の原因を解明・除去し、さらには口腔周囲の筋肉のトレーニングを行うことが必要となります。

また矯正治療をするにあたっての口腔周囲の筋肉のトレーニングするMFTもご指導させていただいていますので、興味のある方は院スタッフまでお声掛け下さい。

 

 

 

⒉仕上げ磨きはいつまで必要?お母さん達の疑問に答えます!

 

ブラッシングは3歳を過ぎると、子供自身でも磨くことができるようになりますが、まねごと程度であり、十分に磨けているわけではありません。

だからと言って、子供が磨かなくていいというわけではなく、小さい時期に“ご飯を食べたら歯を磨く”という習慣をつけて欲しいのです。

理想的には子供が歯磨きをしたその都度仕上げ磨きをすることですが、無理強いをしてしまい、嫌がってしまっては意味がないので、寝る前の歯磨き後にやってあげる習慣をつけるといいでしょう。

 

仕上げ磨きの体勢は基本的には“寝かせ磨き”です。

保護者の方が正座をし、子供の頭を保護者の膝の上に置き、磨く方法です。

 

この体勢ですと、磨き残しをしやすい、下の歯の奥歯だけでなく、上の歯の奥歯までよく見ることができます。

仕上げ磨きは低学年まで行ってあげると安心でしょう。

 

しかし、虫歯になるリスク・歯周病になるリスクが高いと歯医者さんで言われたことがある子供は特に、低学年を過ぎても保護者の管理が必要と言えます。

 

 

⒊歯が中々生えかわらないけど大丈夫?生え変わり時期について解説!

 

子供の歯から大人の歯に生え変わり始めるタイミングは、だいたい6歳頃からです。

上の歯は 6→1→2→4→5→3→7

下の歯は 1→6→2→3→4→5→7

と言われています。

 

最初に生えてくる、6番目の歯(第一大臼歯)と下の前歯は6~7歳頃に生えてきます。

そのあと側方歯群と呼ばれる3~5番目の歯は約9~11歳の時に生えてきます。

最後に7番目の歯(第二大臼歯)が12歳頃に生えてきます。

大人の歯の生えるタイミングは先に生えている子供の歯が虫歯などで早く無くなってしまっていたり、逆に遅く残り過ぎてしまっていたりすると、上記のタイミングで生え変わりが出来なくなってしまうこともあります。

子供によって生え変わりのタイミングは1年程時差がある場合もございますが、もしかしたら、上記などの理由で生え変わりが遅くなっている場合もあります。

そのような事がないように、定期的に検診を受けられることをお勧めします。

 

 

⒋子供の前歯の隙間があるけど大丈夫?すきっ歯の行く末とは

 

すきっ歯とは歯と歯の間に隙間ができてしまっている歯並びのこと言います。臨床的には空隙歯列と呼ばれています。また、特に上の前歯2本の間に隙間が空いてしまうことを正中離開と呼びます。

 

すきっ歯と言っても、それがすぐに異常ではない場合もあります。

上の3番目の歯(糸切り歯・犬歯)が生えてくるまでの、生え変わりの時期には歯の生え方から必然的に上の前歯がすきっ歯になるタイミングがあります。

つまり、7〜8歳の子供ではすぐに異常と判断するのではなく、経過観察が必要な場合もあります。

 

しかし、下の写真のような上唇小帯と呼ばれるヒダが、歯の並ぶスペースから大きく伸びていると、前歯のすきっ歯を永久的に作ってしまうこともあります。その場合は、このヒダを切らなければいけません。

 

他にも、歯の本数の不足や、逆に前歯のところに余分に歯が埋まってしまっていて、それがすきっ歯を作るケースもあります。

すきっ歯の問題は、見た目はもちろん、歯の間に食べ物がつまりやすく虫歯や歯周病のリスクを高めてしまうことや、空気が漏れて発音が不明瞭になることなどが挙げられます。

 
⒌これが八重歯になる原因!予防・治療法は?

 

八重歯とは上の3番目の歯(糸切り歯・犬歯)が他の歯よりほっぺた側に出てしまっている状態のことを言います。

八重歯になる原因として

①    歯の大きさに対して、顎が小さい

②    子供の歯が早く抜けてしまい、他の歯が動き、3番目の生えるスペースがなくなった

が考えられます。

 

②    の早く子供の歯が抜ける原因として一番多いのは虫歯です。

小さい虫歯をそのままにしてしまったことで、保存することが困難となり抜かなければならないことが多く見られます。これを予防する1番の方法として、毎日行う、歯磨き(仕上げ磨きも含みます)が挙げられます。それと同時に定期検診を受けられることをお勧めします。

また、上記の2つの原因に対して共通してできる治療法としては、子供の時からの歯科矯正です。

歯科矯正はよくイメージするワイヤー矯正だけではなく、子供の頃から始められる矯正もございます。

八重歯を放置していて問題なのは歯並びです。

歯並びが悪いということは、そこに汚れがつきやすく、虫歯・歯周病も悪化させやすいと言えます。

また、歯並びを悪いままにしていると、顎関節にも悪影響を与え出します。

歯を生涯きれいに保つには八重歯の位置を治し、歯並びをきれいにしていきましょう。

 

お子様のお口のことで何か不安なことがありましたら、お気軽にお近くのスタッフにご相談ください!

 

 

栗林歯科医院

歯科医師 高山千穂

 

 

◆栗林歯科医院 公式LINE始めました!

治療に関するご相談、ご予約はLINEメッセージからも承ります。
お気軽にお問い合わせください。

公式LINEの友達追加はこちら↓

https://lin.ee/8eeSWd

◆公式Instagram始めました!
お口に関する情報を配信しています。
是非、覗きにきてください!

栗林歯科医院公式アカウントのフォローはこちらからお待ちしております↓

https://www.instagram.com/kuribayashishikaiin_official/channel/?hl=ja


小児矯正について

明けましておめでとうございます。

本年も何卒宜しくお願い致します。

 

さて、いきなりではありますが、今回は小児の矯正について、大きく分けてについてお話ししていきます。

 

①噛み合わせとは

噛み合わせは大きく分けて3種類あります。

判断するポイントは、上下の6番目の歯(第一大臼歯)を横から見た位置関係で診断していきます。

(1)Ⅰ級:正常咬合

6番目の歯には横から見て2つの山となる咬頭があります。

その手前側の山の頂点が、下の歯の谷の部分にぴったり合っていれば、正常咬合と言われます。

 

(2)Ⅱ級:出っ歯

上の歯が前に出ていて、下の歯が奥に位置している状態です。

 

(3)Ⅲ級:受け口

下の歯が正常よりも前に位置している状態です。

 

噛み合わせは細かく分けると上記に挙げたものより沢山あり、矯正をされる際は骨格的な所も含めて矯正が必要なのか、

歯の並び方だけ矯正をすれば良いのか、診査診断が重要となります。

 

 

②小児の歯牙萌出について

歯が正しく並んでくるには、好ましい順序で生えてくることが重要となってきます。

大人の歯の生える順番として一般的なものは

上の歯は 6→1→2→4→5→3→7

下の歯は 1→6→2→3→4→5→7

と言われています。

 

 

最初に生えてくる、6番目の歯(第一大臼歯)と下の前歯は6~7歳頃に生えてきます。

そのあと側方歯群と呼ばれる3~5番目の歯は約9~11歳の時に生えてきます。

最後に7番目の歯(第二大臼歯)が12歳頃に生えてきます。

大人の歯の生えるタイミングは先に生えている子供の歯が虫歯などで早く無くなってしまっていたり、逆に遅く残り過ぎてしまっていたりすると、上記のタイミングで生え変わりが出来なくなってしまうこともあります。

そのような事がないように、定期的に検診を受けられることをお勧めします。

 

 

③小児矯正の重要性

矯正というと、”歯を綺麗に並べる”というイメージをお持ちだと思います。しかしその矯正は主に成人矯正の役割で、小児矯正は他の目的もあります。

小児は成人と異なり、顎の成長がまだ行われている最中のため、顎の成長過程に合わせて適切な治療が可能になります。

つまり、小児矯正の目的は、成人の骨格へと成長する思春期成長期に入る11歳より前に、将来歯が綺麗に並ぶための顎の成長を促すことや、骨格的な顎の位置関係を治すことです。

小児矯正を行うことによって、成人矯正での抜歯の必要性が低減するなど、患者様の将来的な負担が少なく、治療の選択肢の幅を広くすることができます。

 

 

④小児矯正の装置の説明

治療開始時期は一般的に7~10歳ころです。

受け口の場合は6歳前後から始める場合もあります。

小児矯正の装置は大きくわけて2つあります。

 

(1)トレーナー

主に出っ歯を治す矯正装置です。

成人矯正で行うワイヤーのものとは異なり、ご自身で取外しができます。

舌や唇が直接歯に触れないために押し出す力が排除され、就寝2時間前から就寝中に装着することで理想的な歯並びに誘引します。

 

 

(2)ムーシールド

開咬、受け口を治す矯正装置です。

トレーナーと同様、取外し可能な装置で、使用方法も同じです。

上顎の成長を促し、下顎の成長を抑制できることが特徴です。

特に低年齢から治療を開始する事で、より大きな効果を得る事ができます。

身体への負担が少なく、将来的に外科的な手術の必要性を低くすることができます。

 

 

 

⑤小児矯正から成人矯正への以降

約11歳頃に小児矯正から成人矯正へ以降をしていきます。

約6歳で生えてくる六歳臼歯(第1大臼歯)の歯根の成長が安定した頃に始めます。

小児矯正では歯の1本ずつの向きを変えるわけではなく、歯を並べるスペースを作るために顎の成長を促すことや、

骨格的な顎の位置関係を治すための矯正なので、歯の1本ずつの位置や向きは成人矯正で治していきます。

 

そのため、基本的に小児矯正をした後は成人矯正に移行していく流れとなります。

結局、成人矯正へ移行をするならば小児矯正が必要なのかと思われる方もいらっしゃると思いますが、

早めの治療を行うことで、成人矯正時の負担を減らす事ができるので、早めの治療をお勧めします。

 

 

⑥ムーシールドの症例提示

受け口のお子様でムーシールドを使用した症例をご紹介致します。

7歳から3年間使用し、受け口が治っているのが分かりますでしょうか。

理想的な噛み合わせは上の前歯が下の前歯を3分の1程度覆っているものになります。

矯正をする前は上の前歯が下の前歯より後ろに位置していました。しかし、小児矯正後は上の前歯が下の前歯を乗り越え、理想的な位置に移動しています。

受け口を治すのはとても難しく、早めの治療が必要です。なぜなら、上顎の成長より下顎の成長の方が長く続くため、矯正をしない限りどんどん悪化してしまうからです。

将来、外科的な手術の必要性を低くするためにも、早めの治療をしていきましょう。

 

 

 

 

栗林歯科医院 公式LINE始めました!
治療に関するご相談、ご予約はLINEメッセージからも承ります。
お気軽にお問い合わせください。

公式LINEの友達追加はこちら↓

https://lin.ee/8eeSWd

 

 

 

 


小児の虫歯について~虫歯にならないために保護者ができる6つのこと〜

こんにちは。

今回は子供の虫歯について考えていきたいと思います。

最初、子供に歯ブラシを教え、虫歯にならないようにする習慣を与えるのは保護者の方です。

子供の時から虫歯にならない習慣、歯周病にならない習慣を作ってあげることで、将来のお口の中は守られます。

私たち歯科医師・歯科衛生士はそのお手伝いができればと思っています!

 

 

−目次−

1.小児の虫歯の特徴

2.保護者ができる虫歯予防

3.歯科医院でできる虫歯予防

 

 

まずは大人の虫歯と子供の虫歯の違いがあることをご説明していきます。

<1.小児の虫歯の特徴~大人の虫歯との比較~>

 

乳歯の虫歯の特徴は、同時に多数の歯および歯面に虫歯が発症することです。

また、永久歯列では虫歯になりにくいとされている、平らな面などから初発する虫歯が多いとされています。

さらに、乳歯は永久歯に比べて、虫歯に対する抵抗力が弱いため、虫歯になりやすくもあり、虫歯になった時の進行速度も永久歯に比べて早いことが挙げられます。

 

○進行が非常に速い

虫歯が発症してからの進行速度が速く、永久歯に比べ重症となる割合がきわめて高いとされています。

特に、低年齢期に発症した歯ではこの傾向が著しく、早期に治療しても予後不良となることがあります。

したがって、小児における予防・定期診査が重要であると言えます。

 

○ 環境要因の影響を受けやすい

低年齢期は、家庭環境の影響が強く、小児自ら口腔衛生環境に気をつけるといった態度は望めないため、保護者の虫歯に対する認識と、実際に仕上げ磨きをする等の行動が虫歯の抑制を可能にすると言えます。

 

○虫歯発症に独特の年齢的変動がある

虫歯の発症は歯の種類や、その歯の中でも面によって時期が異なりますが、多くの歯種では、生えてから2年以内が最も高いとされています。

特に上顎乳中切歯(1,2番目)、下顎第一・第二乳臼歯(4,5番目)では歯が生えてきて1年以内に新生することが多いです。

 

・年齢別好発部位

①2歳頃まで:上顎乳切歯唇側面

②2~3歳頃まで:上顎乳切歯隣接面

③3歳前後:上下顎乳臼歯の咳合面

④3歳6か月以降:上下顎乳臼歯の隣接面

これはこの順序で虫歯が発生することを示しているのではなく、この時期のその場所に虫歯が発生しやすいということを示しています。

したがって、該当する年齢の子供に仕上げ磨きを行う際には、その年齢や、歯の生え方に応じた虫歯になりやすい箇所を念頭に置いて磨いてあげるといいでしょう。

 

 

<2.保護者ができる虫歯予防>

1.歯ブラシ

(1)小児用歯ブラシの選択

小児の運動機能の発達状況や歯列の状態に適したものを選択してください。保護者の仕上げ磨きには専用の歯ブラシの使用をお勧めします。

乳幼児期はもちろん、永久歯が萌出する約12歳まで、保護者による日々の口腔衛生管理は虫歯予防や歯周疾患予防において非常に重要となります。

 

 

(2)歯垢染色剤(染め出し液)の使用

歯垢染色剤(染め出し液)を補助的に使用することで、理解を深め、同時に動機づけにも利用することができます。

当院でも、染め出し液を用いた清掃を推奨しています。

 

 

(3)虫歯に対するブラッシング指導

前述したように、年齢による虫歯の好発部位の変化や、小児の精神的発達や運動機能発達状況を考慮して行うと、虫歯になるリスクを下げることができます。

代表的なブラッシングテクニックとしてはごしごし細かく磨くスクラッビング法や,円を描くように磨くフォーンズ法などが小児に適しています。

また、小児に興味をもたせて動機づけを行い、歯磨きの習慣を確立させることが重要となります。

 

(4)フッ化物配合歯磨剤

虫歯になりにくくさせるためには、歯の周辺に低濃度のフッ素が常に存在することが望ましく、低濃度フッ素を長時間作用させるには,歯磨剤として食後に供給されるのが効果的です。

その効果は30~40%とされています。うがいができる小児であれば使用を強く勧めます。

 

(5)フロッシング

虫歯の好発部位である歯と歯の間の面、いわゆる歯と歯の間は、歯ブラシだけでプラークを除去することは困難であり、デンタルフロスを用いた清掃を行う必要があります。

デンタルフロスを指や器具にかけて糸を緊張させ歯間を通過させることにより,プラークや食物残渣を除去していきます。

 

 

2.食事

歯の健康をよりよく維持していくためには、食事もとても重要な因子となります。

虫歯予防のためにはプラークの形成にかかわりの強い、含糖食品を対象としたシュガーコントロールを中心に進めていくことが重要です。

また、含糖食品は量だけでなく、性状および摂取方法も重要となってきます。理由としては、性状や摂取方法の違いにより、虫歯の発生に差が認められているからです。

 

歯面での停滞性の高い食品の場合に、虫歯の発生率は高くなります。

また、口腔内に摂取してから飲み込むまでに時間が長い食べ物ほど、虫歯の誘発性は高くなります。

そこで問題となってくるのが間食です。

 

○間食する場合の注意点

①間食の回数を少なくする(間食の時間と場所を決める)

②粘着性,停滞性食品の間食を控える

→清掃性の高い果物や野菜類の摂取を勧める

③就寝前あるいは睡眠途中のスクロース入り飲食物摂取はやめる

④遊びながらダラダラと飲食しない

⑤噛みごたえのある食品をよく噛む

⑥必要な時以外にスポーツ飲料や乳酸菌飲料を摂取しない

⑦スクロース入り飲食物摂取後は口腔内清掃を行えるようにする

 

 

 

<歯科医院でできる虫歯予防>

(1)予防填塞(フィッシャーシーラント)

虫歯の好発部位である奥歯の咬合面を予防填塞材で封鎖し、口腔内環境から遮断することによって、虫歯の発生を防ぐとともに、デンタルプラークの沈着を抑制して口腔内環境を改善しようとするものです。

シーラントは使っていくごとに削れたり、取れてしまうものなので、定期健診時にこまめにシーラントが脱落していないか確認が必要となります。

(2)フッ素塗布

歯を溶かそうとする脱灰力はプラークの量を減らす、つまり歯ブラシをすることで弱められますが、その力を化学的にさらに弱めることができるのがフッ素です。生えてきて間もない時期の歯質は、特に反応性が高く、フッ素塗布が最も効果的な時期であると言われています。

また、このフッ素は歯磨剤に入っているフッ素よりも高濃度であり、半年に1回塗布することを当院では推奨しています。

 

 

上記二つの虫歯予防は当院でも行っているため、お気軽にご相談ください!

 

ここまで虫歯についてご説明してきましたが、虫歯にならないようにすることは、歯肉炎・歯周病にならないようにすることでもあります。

これからはお子様のお口を健康に保つため、一緒に予防をしていく習慣を身につけていきましょう。

何かわからないこと、ご質問があれば、お気軽にお近くのスタッフにご相談ください!

 

 

 

医療法人社団  栗林歯科医院

歯科医師  高山 千穂

 


子供の歯にみられる特徴的変化

 

 

こんにちは。

日ごとに暖かくなり、桜が綺麗に咲く季節となりました。栗林歯科医院に勤めて、1年が経つことを実感している今日この頃です。

 

 

小児の歯はその発育過程に影響を受け、形や数が変化する場合があります。

今回はその中でもよく見られる歯の変化についてご説明いたします。

 

1.歯の本数

⑴   過剰歯

通常の歯の本数より多く形成された歯のことをいい、永久歯に多く見られます。

好発部位は上顎の正中部、その次に4,5番目の小臼歯と言われる部位に多く認められます。

 

 

 

 

 

 

 

 

過剰歯が他の歯に問題を与えている場合は、基本抜歯を選択しますが、

そうでなければ、定期的にレントゲンを撮影し、悪影響を与えていないか確認を行っていきます。

また、過剰歯があることで歯並びを悪くさせる可能性があるため、歯並びを含めた経過観察も必要となります。

 

 

⑵   先天欠如

通常の歯の本数より1,2本生えてこないことをいい、永久歯に多く見られます。

先天欠如の発生頻度は約10%と報告されていて、珍しいことではありません。

 

乳歯で先天欠如が認められた場合、8割程度の頻度で後継永久歯が先天欠如となります。

そのため、乳歯に先天欠如が認められた時は、レントゲンにて永久歯の本数の確認が必須となってきます。

 

永久歯の先天欠如は上顎の2番目の側切歯や4番目の第一小臼歯に多く見られます。

永久歯が先天欠如の場合は極力、先行乳歯を保存できるように努めますが、

20~30歳で歯根が吸収してきたり、咬耗などによって先行乳歯が保存不可となることが多いのが現状です。

その場合はブリッジや矯正等の治療が必要となってきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

先天欠如の問題点として、例えば下顎の先天欠如の場合、上顎に比べ下顎の歯列が短くなり、

歯並びが上と下で合わなくなるなどの問題が出てきます。

 

 

2.形態

⑴   異常結節

①   基底結節

1,2番目の切歯の内側にできる突起状の結節

 

 

 

 

 

 

 

②   カラベリー結節

上顎6,7番目の大臼歯の内側にできる突起状の結節

異常結節の中では比較的頻度が高く見られます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

③   中心結節

4~7番目の臼歯部の咬合面中央にできる突起状の結節

臼歯部の中でも特に下顎の4,5番目の小臼歯部に高頻度で見られます。

この突起は、他の突起と異なり、中に神経を含む歯髄が入り込んでいることが多いため、

この突起が破折した場合は痛みを発症し、神経の処置が必要となる場合があります。

 

 

 

 

 

これらの異常結節は形から虫歯になるリスクが高いため、予防処置が必要となります。

中でも中心結節は特に破折しやすいため、予防処置と破折防止の補強のためにシーラントを行うことをお勧めします。

 

 

⑵   癒合歯

2つ以上の歯が結合した歯のこと言います。

好発部位は上下顎の前歯部で、発症頻度は乳歯で1~5%、永久歯では0.2~0.3%とされていて、乳歯が癒合歯の場合は後継永久歯が40~50%の確率で先天欠如を認めます。

 

 

 

 

 

 

癒合歯の問題は、審美的にもそうですが、形態状清掃が困難なため、

歯周ポケットを形成しやすく、歯周病を誘発する可能性が高いという所にもあります。

癒合歯は場合によって形態修正や歯並びの治療が必要となります。

 

 

3.構造

⑴   エナメル質形成不全

歯の表層のエナメル質に白斑や茶褐色の着色あるいは実質欠損を伴うものなど様々で、

発現部位も局所的なものや全顎的に現れるものなどがあります。

近年では1番目の切歯、および、6番目の第一大臼歯に限局して発現することが多いと報告されています。

 

 

 

 

 

 

 

エナメル質形成不全は人によって程度が異なり、軽度の白濁程度であれば、

フッ素を定期的に塗布するなど、定期的な通常の予防で問題ありません。

しかし、実質欠損を伴うものは積極的に保護したり、処置をする必要が出てきます。

 

エナメル質形成不全は虫歯になるリスクも非常に高いですが、虫歯が進行する速度も速いと言われています。

また、治療した部位から二次的に虫歯になるリスクも高いため、家庭での歯磨きはもちろん、定期的な歯科の受診が重要となります。

 

 

小児期における歯の問題はすぐ対応が必要な場合や、経過観察をする場合と様々ですが変化が著しく現れる時期でもあります。

今回は色々な歯の変化についてお話ししましたが、お子様のお口で見つけたからといって焦らず、適切に対応すれば問題ありません。

何かお子様のお口の中で気になる事、心配な事がありましたら、お気軽にご相談していただければと思います。

 

栗林歯科医院

歯科医師 高山千穂


お口ぽかんと口呼吸

カテゴリー:Blog , みんなが知りたい“歯”のはなし , スタッフブログ 投稿者: 高山 千穂

こんにちは。本日は子供の『お口ぽかん』について お話しさせて頂きます。

 

 

○『お口ぽかん』と口呼吸

お口ぽかんとはその名の通り、お口が長時間開いてしまっていることを言います。

臨床的には「口唇閉鎖不全症」として定義されています。

よく保護者の方から、子供がいつも口を開けているというお話を伺います。

では、見た目以外にお口ぽかんは何が問題なのでしょうか。

IMG_0195

 

お口ぽかん=口で呼吸しているとは必ずしも限らないのですが、口呼吸の有無の判断材料として役立ちます。

つまり現在口呼吸していなくても、口呼吸の予備軍と言えるわけです。

平成26年に実施された全国調査では、約3割の小児において口呼吸が疑われる結果となりました。

 

 

 

 

 

 

日常的に口呼吸をすることによって、歯科的な問題として、慢性的な口腔乾燥を引き起こし、それによる唾液の機能低下から、

重度な虫歯や重度の歯周病引き起こす可能性があります。

他には、歯並びが悪くなる可能性も考えられます。理由としては、歯は唇の圧と舌の圧が均等されたところに位置しようとするのですが、唇の圧が弱いことによって特に上の前歯が前に出てきてしまうからです。

 

また口呼吸は歯科的問題だけではなく、気管や肺に直接外気が流入することで炎症が惹起され、

慢性的なアレルギー性鼻炎や口蓋扁桃肥大を引き起こす可能性も挙げられます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

小児の口呼吸の判断基準として12個の項目があげられます。

①唇にしまりがない ②口を開けて寝る ③口がよく乾く ④上唇と下唇の間から歯が見える

⑤1分以上口を閉じられる ⑥くちゃくちゃ音を立てて食べる ⑦睡眠中鼻がつまりやすい

⑧食べている時に口を閉じている ⑨出っ歯 ⑩日中、鼻がつまりやすい ⑪昼、口臭がある ⑫朝、口臭がある

これらのうち1つ以上に該当する項目があれば、口呼吸が疑われます。

 

また、口呼吸の方の顔貌の特徴として、鼻の高さが低い、上唇/下唇が突出している、下顎の位置が後方へ下がっている等が挙げられます。

これらの判断基準を基にご自身の子供に口呼吸が疑われた場合は、一度歯医者に来院していただき、ご相談していただければと思います。

 

お口ぽかんで口呼吸をする子供は、早い段階で口唇閉鎖の習慣を獲得する必要があります。口呼吸の原因を解明・除去し、

さらには口腔周囲の筋肉のトレーニングを行うことが必要となります。

当院では歯並びとともに口腔内周囲の筋肉のトレーニングもできるムーシールドやトレーナーの治療がございます。

また矯正治療をするにあたっての口腔周囲の筋肉のトレーニングするMFTもご指導させていただいていますので、興味のある方は院スタッフまでお声掛け下さい。

 

小児期に口唇閉鎖の習慣を獲得することによって、一生涯を通じた良好な口腔機能を獲得することが可能になりますので、患者様に合わせた早めの治療を行

いましょう。

 

 

栗林歯科医院

歯科医師  高山 千穂


妊産婦のお口の健康 ~妊娠性歯肉炎~

カテゴリー:Blog , みんなが知りたい“歯”のはなし , スタッフブログ 投稿者: 高山 千穂

妊産婦は妊娠・出産・授乳等に伴う肉体的な変化と、精神的な変化によって、お口に様々な影響を起こしやすい時期といえます。

妊娠に伴って生じやすい歯科的問題として、虫歯の発生・増悪、歯肉炎の発生・増悪と、妊娠性歯肉炎の発生等、様々な問題が挙げられます。

 

本日はその中の“妊娠性歯肉炎”についてお話しします。

 

妊娠性歯肉炎は一般的に妊娠2ヶ月目から顕著になり、8ヶ月で最大になるといわれています。

◇原因としては…

①女性ホルモンが増加することによって、妊娠性歯肉炎に特徴的な歯周病菌の発育が促進されるため

②妊娠による食嗜好の変化や、摂食回数の増加

③つわりによる歯磨きの困難
等が挙げられます。

 

しかし、いずれにしても妊娠が原因で妊娠性歯肉炎になるのではなく、お口の中に汚れが残っている不衛生な環境があることで引き起こされる病気です。

つまりはお口の環境をきれいにしておくことで防げる病気なのです。

 

◇症状としては…

①歯肉が赤黒く腫れ、出血しやすい(限局して症状が出ることもあります)

③痛みはみられないことが多い

IMG_2151 

 

◇治療法としては…

①徹底的な口腔内の衛生管理(歯ブラシ、フロス等)

②歯科医院によるお掃除

※歯科治療は妊娠安定期(妊娠5~7か月・16~27週)が良いとされています。

一般的な歯周病と同じく、ご自身での歯ブラシが1番の治療であり、予防法といえます。

私たちはそのサポートをさせて頂きます。

また、定期的なメインテナンスや妊婦検診によってご自身の口腔内の状態を把握しておき、出産前に適切な対応を考えることも必要になります。

 

 

◆歯周病と早産・低体重児出産の関連

妊娠中の女性が歯周病にかかると、口腔内が健康な母親と比較して、早産や低体重児出産のリスクが7.5倍になるといわれています。

他にも、虫歯菌を持つ親と同じ食器で食べさせることにより、虫歯菌が子へ感染していくこともあります。

 

自分のためにもお子様のためにも、定期的なメインテナンスを行い、健康なお口の中を保ちましょう。

 

何かわからないことがありましたら、お気軽に当院のスタッフにお尋ねください。

 

医療法人社団  栗林歯科医院  高山千穂