MTAセメントとガッタパーチャについて
根管治療は、歯の中の神経を取り除いたあとに、空洞になった部分を薬で詰める治療です。この「薬」にあたるものを 根管充填材(根充材)と呼びます。
実は、この根充材にはいくつか種類があります。今回は代表的なガッタパーチャポイントとMTAセメント についてご紹介します。
ガッタパーチャポイントとは?
一般的に広く使われている根充材で、ゴムのような性質を持つ天然素材から作られています。
専用の薬剤と組み合わせて、神経を取ったあとの根の中をすき間なく埋めることに使用します。
メリットとしては歯科で長年使われており実績が豊富なこと、また比較的扱いやすくしっかり詰めることできる所です。
デメリットとしては殺菌消毒効果はないこと、しっかりと根の中に詰めないとばい菌感染の原因になることです。
MTAセメントとは?
近年注目されている新しいタイプの根充材で「Mineral Trioxide Aggregate(ミネラルトリオキサイドアグリゲート)」の略です。
特に神経をできるだけ残したいケースや、歯に小さな穴(穿孔)が開いてしまった場合、根の先が壊れている場合に使われます。
メリットとしては、封鎖性(すき間をなくす力)が非常に高いこと、殺菌効果や組織の修復を助ける性質があることです。この性質により、歯の寿命を延ばせる可能性がります。ガッタパーチャではしっかりとと詰めることが出来ないケースにも使用が可能です。
デメリットとしては、ガッタパーチャと違い高価なこと、使用している医院が限られることです。
以上のように、根管治療で使う根充材には、昔から使われてきたスタンダード治療のガッタパーチャ と最新のより高い効果が期待できるMTAセメント があります。
歯の状態等によって使い分けることもあるので、ご自身の治療方法が気になる場合はお気軽にご相談ください。













