歯を大切に守るために〜歯の「破折」から自分の歯を守ろう〜

こんにちは。
いつもお読みいただきありがとうございます。

最近、診療室で感じることがあります。
それは、歯が「折れてしまった」患者さんをお見かけする機会が、少しずつ増えてきたということです。

虫歯や歯周病をしっかり予防され、たくさんの歯を大事に守ってこられた方ほど、
ある日突然、「歯が割れてしまった」と来院されることがあります。

これは私たちにとって、とても切ないことです。
せっかく大切にしてきた歯を、破折によって失わなければならないこともあるからです。

なぜ、そんなことが起きてしまうのでしょうか?

歯が折れる理由

歯は、私たちが生まれてから一生懸命、食べる・話す・表情を作るために働き続けています。
噛むときには、自分の体重にも匹敵する大きな力がかかることもあります。

若いころは、歯や骨に柔らかさがあり、うまく力を逃がすことができました。
でも、年齢とともに歯の質も少しずつ変わっていきます。
硬く、もろくなり、ひびが入ったり、割れやすくなったりしてしまうのです。

特に、過去に大きな治療をした歯や、神経を取った歯は、
見た目はしっかりしていても、中は空洞に近い状態になっていることがあり、
そこに負担がかかると、ある日突然「パキッ」と破折してしまうことがあります。

歯を守るために、今できること

では、どうすれば大切な歯を守れるのでしょうか?
いくつか、ぜひ今日から意識してみてほしいことがあります。

1. 咬む力を守る

歯ぎしりや食いしばりは、思っている以上に歯にダメージを与えます。
夜用のマウスピース(ナイトガード)を使ったり、日中も意識的に「力を抜く」ことが大切です。
ふと気づいたら、肩やあごに力が入っていないか、チェックしてみましょう。

2. 定期的なかみ合わせチェック

長い年月の間に、少しずつ噛み合わせは変わっていきます。
強く当たっているところがあれば、そこから破折が起こることも。
定期検診で、歯の当たり具合も見直していきましょう。

3. 弱っている歯は早めに補強

神経を取った歯や、大きな詰め物が入っている歯は、予防的に「補強」することができます。
被せ物(クラウン)などで、歯全体を守ることで、長持ちさせることができます。

大切な歯を一緒に守りましょう

「歯が割れる」なんて、普段あまり想像しないことかもしれません。
でも、破折は突然やってきます。
そして、多くの場合、割れた歯は元に戻すことができません。

今は特に困っていなくても、「歯を守るためにできること」が必ずあります。
ほんの少し、意識を変えるだけでも、大きな違いになります。

これからも皆さんが、自分の歯で食べる幸せをずっと感じられるように。
私たちも全力でサポートしていきます。
一緒に、大切な歯を守っていきましょうね。

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