・開咬(かいこう)とは?
開咬とは、上の歯と下の歯が噛み合わず、口を閉じたときに前歯部分に隙間ができる状態を言います。
簡単に言うと、前歯がしっかりと閉じない状態です。
この問題は、歯並びに影響を与え、様々な不調を引き起こすことがあります。
日本人の約12%はこの噛み合わせと言われてます。
・開咬の原因
遺伝(遺伝的な要因)開咬は、遺伝によって親から子へ受け継がれることがあります。
ご家族に開咬があった場合、注意が必要です。
指しゃぶりや哺乳瓶の使用小さい頃に指しゃぶりをしていたり、哺乳瓶を長期間使い続けることが原因になることがあります。
これが影響して歯並びに問題が生じることがあります。
舌の癖(舌癖)舌を常に前方に押し出す癖があると、それが原因で歯が正しく噛み合わないことがあります。
この癖が続くと、開咬が進行することがあります。
顎の成長に問題がある場合顎の成長が不均衡な場合(例えば、下の顎が上の顎よりも大きくなるなど)、歯がうまく噛み合わないことがあります。
外的な衝撃や事故事故やけがが原因で顎に問題が生じ、開咬を引き起こすことがあります。
・開咬の影響
食べ物がうまく噛めない前歯が閉じないため、食べ物をしっかり噛むことが難しくなり、消化に負担をかけてしまうことがあります。
発音に影響が出る開咬があると、特に「サ行」や「タ行」など、前歯を使って発音する言葉がうまく言えなくなることがあります。
歯がすり減る正しく噛み合っていないと、歯が不自然に擦れ合い、摩耗してしまうことがあります。
これが進むと、歯が痛んだり、削れたり、最悪の場合は歯が折れてしまいます。高齢になってくると、奥歯から歯が折れてくることにより総入れ歯になるリスクが高いです。
顎に負担がかかる長期間開咬が続くと、顎の関節に負担がかかり、顎の痛みや頭痛、耳鳴り、口が開きにくいなどの症状を引き起こすことがあります。
見た目に自信が持てない開咬があると、口元が不自然に見えることがあります。特に笑顔に自信が持てなくなったりすることがあります。
・開咬の予防策
早期の矯正治療開咬を防ぐためには、できるだけ早く矯正治療を始めることが大切です。
特にお子様の場合、成長の過程で歯並びを整えることで、開咬を予防することができます。
舌の癖を治す舌が前に出る癖(舌癖)がある場合、それが開咬の原因になることがあります。
舌の位置を正しく保つようにトレーニングすることが予防になります。当院は、MFTという舌や口周りの筋肉のトレーニングを行なっております。
生活習慣を見直す小さい頃に指しゃぶりを続けないようにしたり、哺乳瓶を長期間使わないようにすることが予防になります。
3歳までに指しゃぶりは辞めるようにしましょう。また、お子様の歯が正しく生えるように気をつけましょう。
定期的な歯科検診定期的に歯科でチェックを受けることで、早期に開咬を発見し、治療を始めることができます。
早めの対応が大切です。3ヶ月に1回程度は検診を受けるようにしましょう。
矯正装置の使用矯正治療によって、開咬を改善することができます。
特に成長期のお子様には、顎の成長をサポートする装置を使うことが効果的です。
当院では小児矯正として、「トレーナー」という器具を使用した矯正を行なっております。
・まとめ
開咬は、見た目や機能に大きな影響を与えるため、早期に発見し、適切な治療を行うことが大切です。
ご自身の歯で長く健康に食事していただくためには、正しい習慣を心がけ、必要に応じて矯正治療を受けることが有効です。
もし不安なこと、気になる事がございましたら、お気軽にご相談ください。