栗林歯科医院での麻酔後の注意点について

麻酔後の注意点とは

先日、数年ぶりに自分自身の歯の治療をしてもらったのですが、自分が患者さん側の立場になって治療されると色々と考えることがありました。
特に治療の後に麻酔が効いてる状態で過ごしてみると、中々の不快な時間であり、その後の食事もあまり美味しく感じなかったですし、自分自身毎日のように患者さんに麻酔を行って患者さんにこのような思いをさせていたのかと考えさせられました。

それを踏まえて、今日は麻酔を行った場合の治療後の注意点と中々麻酔が効きにくい場合の原因について書かせていただきます。

治療後の注意点

よく患者さんに聞かれる質問としては治療後に食事をしていいか?です。
基本的に食事したらダメではありません。
ただ、麻酔をした後は治療した場所の付近の感覚が鈍っていたり感覚がないため誤って粘膜を咬んだりしても咬んだことに気づかない事が多いです。
また熱いものを食べて火傷をしても気づかないことも考えられます。
これらのことが起こると麻酔が切れた後に痛みの原因になることもありますから、食事をすぐに行う必要がないのであれば麻酔が切れるまで待つことをオススメします。

小さいお子さんの場合の注意点

小さいお子さんの場合、麻酔が効いてて感覚がないことが気になり、掻きむしったり咬んだりすることで麻酔が切れたあとに痛みを訴えたり、治療したところが腫れたりすることがあります。
特に麻酔が治療部位周辺にまで及んでることで唇を咬んだりしても痛みがないことからかなり強く咬みしめたりすることがあります。
そのため、治療した次の日に急患で診るようなケースもたまにあります。お子さんの治療の後は麻酔が切れるまで注意して見守りましょう。

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中々麻酔が効きにくい人に見られる傾向

①歯周病が進行してる場合

皆さんpHって昔習いませんでしたか?
pHが低いと酸性で高いとアルカリ性と習いましたよね?
実は歯茎が炎症を起こしていると歯茎は酸性環境下になっています。
基本的に多くの歯科医院で使用している麻酔はアルカリ性です。
つまり炎症がある環境下で麻酔しても酸性とアルカリ性が中和してしまいあまり麻酔が効かない状況になります。

②骨が密になってる部位

実は麻酔は歯に直接麻酔するわけではなく骨の外側、つまり粘膜と骨の隙間に麻酔をします。
骨の中には無数の穴が開いているので麻酔液がだんだんしみこんで、歯に到達するという仕組みになっています。
例えば骨が厚く、穴が少ないところは麻酔液がなかなかしみ込みこんでいきません。
上顎の骨に比べて下顎の骨は非常に密になってるため下顎の歯は上顎の歯に比べて麻酔が効きにくいことはあります。

栗林歯科医院 
歯科医師 金箱 志桜都 監修

③急性症状で痛みが強い時

急性症状とは炎症が原因で痛みが生じている状態です。
炎症の原因が歯肉炎によるものなのか、歯の根っこの先に膿が溜まっているからか、そもそも虫歯がかなり進行しているからかと原因は様々ですが急性症状が強い場合は麻酔が効きづらいことがあります。
また、治療中に麻酔があまり効いていなくて追加で麻酔をしても結局あまり麻酔が効かないこともあります。
これは痛みによるストレスが原因で脳の痛みに対するフィルター処理が低下し痛みを感じやすくなることが要因です。
専門的に言うと疼痛閾値の低下と呼ばれます。つまり緊張やストレスを感じないようにするのも麻酔を効かせるために必要な要素だと言えます。

自分自身でも体験して改めて感じましたが、治療されることはかなりのストレスと不安を伴います。
それは専門家である我々でさえもそうですから一般の方々からしたら不安やストレスは相当なものだと思います。
上記した通り緊張やストレスは麻酔の効き具合にも左右されますから、我々スタッフ一同皆様が少しでもリラックスして治療に当たられるよう努力していきたいと思います。

栗林歯科医院 歯科医師 監修

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