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妊娠中も歯科の受診を!妊婦検診を受けるべき理由とメリット
こんにちは。歯科衛生士の森です。
世間ではコロナウィルスやインフルエンザも流行っていますが、皆さま体調を崩したりしてませんでしょうか?
暖かい春が待ち遠しいですね!
今日は「妊婦検診」についてお話します。
妊娠が判明してからはご自身のお身体はもちろんのこと、おなかの赤ちゃんのことも労りながら過ごすことになるかと思います。
妊娠中は体の変調などから歯周病やむし歯にかかりやすく、進行もしやすい時期です。
また、おなかの中で発育している赤ちゃんのためにも、お母さまのお口の健康を守ることがとても大切になってきます。
1.妊婦検診はいつ受けたらいいか
2.妊娠中によく見られる口腔内の状態
3.妊娠中に妊婦検診を受けるメリット
4.レントゲン、麻酔は大丈夫?
1.妊婦検診はいつ受けたらいいか
妊娠16周から27週の安定期が望ましいです。妊娠初期(〜15週)は胎児の感受性が高いこと、つわりなどで体調が安定しないため避けた方がいいです。
痛み、腫れなどがあって治療が長くかかる可能性も考慮すると安定期に入ったらなるべく早い段階で妊婦検診を受診することをお勧めします。
妊娠後期に入ると、お腹が大きくなり、歯科治療を受ける際の姿勢が辛くなる恐れがあります。
2.妊娠中に見られる口腔内の状態
1)虫歯になりやすい
虫歯が発生する原因に変化はありません。妊娠していなくてもブラッシング不足が虫歯を発生させる原因になるのと同じで、
妊娠中は生活習慣の変化に伴い、口腔内環境が悪化することで虫歯の発症と進行を促進させてしまいます。
特に、つわりの時期は歯磨きが困難になることで虫歯になりやすくなります。つわりにより胃酸が逆流することで口腔内が酸性に傾き、より虫歯のリスクが上がります。
2)妊娠性歯肉炎・歯周炎
これには女性ホルモンが大きく関わってくると言われており、特にエストロゲンという女性ホルモンがある特定の歯周病原細菌の増殖を促すこと、また、歯肉を形作る細胞がエストロゲンの標的となることが知られています。
これらのホルモンは妊娠終期には月経時の10~30倍になるといわれており、このため妊娠中期から後期にかけて妊娠性歯肉炎が起こりやすくなります。歯肉炎になると、歯と歯の間の歯茎の腫脹、増殖が見られる、歯茎から出血しやすくなるという症状が見られるようになります。
ただ、虫歯と同じで基本的にはプラークがない清潔な口の中では起こらないか、起こっても軽度の歯肉炎で済みますので、妊娠中は特に気をつけてセルフケアを行いましょう。
3)口臭
妊娠中は細菌の変化やストレスにより唾液の分泌量が減少します。唾液にはお口の中の殺菌作用や、食べ物を洗い流し、お口の中をきれいにする働きがあるため、口腔内が乾燥すると細菌が繁殖して口臭が起こりやすくなります。
4)口内炎になりやすい
免疫の低下、ビタミン不足、ストレスなどから口内炎ができやすくなると言われています。
3.妊娠中に妊婦検診を受けるメリット
1)痛みを感じる前に、虫歯を発見・対処できる
妊娠中は積極的に薬を飲むことを控えたい、と思っていらっしゃる方も多いと思います。痛みが出てしまうと、治療の負担が大きくかかること、薬の服用を避けることで痛みを我慢し、ストレスがかかると母体にも胎児にも影響が出てしまいます。治療が長くなるのも避けるために、早い段階で異常を発見して対処することが大切です。
2)自分に合った口腔ケアのアドバイスをしてもらえる
ひとりひとり歯並びも違えば、妊娠中の体調、また歯に対する悩みも違います。自分が今どういった状態なのかを知るのと同時に
、ぴったりの口腔ケアの方法をご提案します。
主な口腔ケアの方法は過去ブログ「妊娠性歯肉炎」についてをご覧ください。
3)普段のお掃除でやりにくい場所のクリーニング
当院では妊婦検診と合わせて、クリーニング希望の方には歯のお掃除を行っています。(妊婦検診自体は無料ですが、クリーニングを希望される場合、別途保険診療代がかかります。)
当院ではエアフローと呼ばれる機械を使って、歯の表面についたプラーク(歯垢)や着色汚れを除去します。
エアフローとは専用のパウダーを混ぜた水を高圧エアーで歯に吹き付けて洗浄するもので、痛みはほぼ感じません。
エアフローで落ち切らなかった歯石などの固くなった汚れは、専用の超音波を用いた機械で除去します。
4)早産・低体重児出産のリスク回避
妊娠している女性が歯周病になってしまった場合、低体重児および早産の危険度が高くなると言われています。
これは口の中の歯周病細菌が血中に入り、胎盤を通して胎児に直接感染するのではないかと言われているためです。その危険率はバコやアルコール、高齢出産などよりもはるかに高い数字で、7倍にもなります。
歯周病は治療をするだけでなく、予防もできる病気です。
症状が重度になる前に一度、歯科医院での検診をお勧めします。
4.レントゲン・麻酔は大丈夫?
放射線と、麻酔液が赤ちゃんに影響しないか、不安に感じる方も多いかと思います。
基本的に歯科で使用する薬剤の量、放射線量は胎児の発育に影響はないと言われています。
歯科で使用する放射線量は東京ーニューヨーク間を飛行機で移動する際の被曝量よりもかなり少ないと言われています。
ですが、少しでも不安が残る場合、歯科医師と相談して治療を進めていくことも可能なのでおっしゃっていただければと思います。
何かわからないことがあれば、いつでも当院の歯科医師・歯科衛生士に聞いてください!これから生まれてくるお子さまのために、まずはお母さまのお口の中から健康な状態にしていきましょう。
医療法人社団 栗林歯科医院
歯科衛生士 森 明子
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記事執筆者

はじめまして。歯科衛生士の森です。 笑顔で健康に毎日を過ごすことができるように、お口の中の健康からサポート させていただきます。 患者様に安心して通っていただけるようにコミュニケーションを大切にします。 どうぞよろしくお願いいたします。